畳(たたみ)について

畳

畳 (たたみ)の基本情報

畳 (たたみ) は日本発祥の伝統的な床材であり、基本構造は『畳表』(たたみおもて)・『畳縁』(たたみべり)・『畳床』(たたみどこ)の3つから構成されています。
基本的な畳は、芯材である畳床に畳表をかぶせ、畳縁を縫い合わせて作ります。
畳の歴史は古く、奈良時代には原型があったと言われていますが、一般の住宅で畳が普及したのは江戸時代と言われています。

畳表(たたみおもて)が畳を決める⁉

畳といえば『イ草』のイメージが最も強いと思います。
イ草で作られる畳表には、価格の高いものもあれば安いものもあります。
品質の差で値段が変わるのですが、品質を決めているのは大まかには2点です。

  • 見た目の綺麗さ
    中心から端までの色の違い・イ草の太さが均一であるか・イ草に張りがあるか
  • 耐久性
    イ草に張りがあるか・さか剥けしにくいか・黒筋が出にくいか

これらに違いが出る理由にはイ草の品種・イ草の織り方・イ草のどこの部分を使っているかなど、様々な理由があります。

そんな畳表ですが、近年では一般的なイ草である『丸藺草』・琉球畳に使う『三角藺草』の他に、汚れや摩擦に強い『和紙』・水やカビ耐性に優れた『ポリプロピレン』など、目的や用途に合わせて様々な種類が選べます。

畳床 (たたみどこ)はワラで出来ている?

畳の芯材である畳床は、以前ではお米の稲藁(いねわら)を利用した藁床(わらどこ)が一般的でした。天然の物を使用した藁床は、環境にも人にも優しい非常に優れた建材でした。
しかし、現代の高気密住宅にはあまり適しておらず湿度が内部にたまってしまい、カビの温床となってしまうこともあります。

近年では、カビ対策や軽量化などからポリエチレンフォームを芯材に使用したものが普及しており、藁床とポリエチレンフォームを組み合わせた『藁サンド』や、藁を使わずに作るインシュレーションボード(木繊維を固めたもの)を使用した『タタミボード』など多様の畳床があり、目的に応じた畳床の選定が可能となっています。

畳縁 (たたみべり)って何のためにあるの?

畳縁は、畳表の切り口を隠しつつ固定する他に、畳の角が痛むのを保護したり、畳の隙間をしめるのに大事な役割があります。
畳縁は麻・綿・絹・化学繊維など素材の種類や色柄まで合わせると数千種類になると言われてます。
選ぶものによって価格も変わってきますが、基本的にはお家の雰囲気や使用用途などによって決めていくことが多いです。
また、縁を付けない『縁無し畳』もあり、縁の段差が無くなり見た目もシンプルなので、洋室との相性も良いです。

畳の機能性 畳で家族が健康に⁉ イ草とワラのメリット

現代では、高気密・高断熱の住宅が多く年間を通して快適に過ごせる住宅として高い人気があります。
しかし、高気密・高断熱住宅は湿気・乾燥・内部からの空気汚染に弱く、カビ・乾燥・アレルギーの原因となってしまう場合もあります。
畳には、空気浄化・保温・断熱性・湿度調節・弾力性・吸音性・芳香性があり、現代の住宅においても非常に優れた建材なのです。
畳表のイ草は天然素材をそのまま使用しているため、イ草が呼吸をします。また、イ草の繊維はスポンジ状になっていて、呼吸時に有害物質を吸着することができます。そして、畳床(ワラ床)と合わせるとおよそ3リットルもの吸湿能力があるため、自然と湿度調整が出来ます。

畳の大きさは1枚ずつ違う?

畳は地域によって寸法が異なるだけでなく、お使いのほとんどの畳は一枚ごとの大きさが若干異なります。地域によって異なる寸法は大きく分けて4つあり、大きい方から京間(関西)・中京間(名古屋地区)・江戸間(関東)・団地間(団地など)の順になっています。

畳の一枚ごとのサイズが異なる理由は、現代の住宅では部屋の大きさに合わせて畳を作るので、隙間なく畳を作成するためには部屋の寸法を測り、1枚ごとの大きさを決めてから畳を作る必要があります。
なので、畳を交換する際には元々の畳を一度お預かりしたり、お部屋の寸法を測ってから作成するため、ご依頼を受けてから畳の入れ替えまで数日かかることもあります。

畳の値段 いくらで入替できるの?

畳の値段は畳を丸ごと交換する『新畳』と、畳表のみを張替える『表替え』の2つに分けて考えます。

一般住宅向けの場合
新畳の値段: 約15,000円~ となっており畳床・畳表・畳縁のグレードを上げることで値段が上がります。平均的には18,000円~22,000円程度の畳が品質と値段のバランスが良いため好まれます。

表替えの値段: 約8500円~ 畳床の状態によってはお受けできない場合もありますが、こちらの方がお手頃価格でキレイになります。平均的には12,000円~16,000円程度の畳表が選ばれることが多いです。

賃貸物件向けの場合
賃貸物件の場合は、畳や畳表の入れ替えが一般住宅に比べ頻繁に行われるため、あまり高品質なものを使用する必要が無く、お手軽にできる値段で交換をすることが多いです。賃貸物件に使用する際は一度お近くの畳屋さんにご相談下することをおすすめします。

最後に

今までのご説明で、畳の交換が大変だと感じてしまった方もいるかもしれませんが、プロの方々はお家に合った畳を教えてくれますし、価格や見た目のご希望があればもちろん対応いたしますので、もし畳が古くなってご交換をお考えの際はぜひ当店またはお近くの畳屋さんにご相談下さい。

熊本県藺製品卸商業協同組合 (畳表の見分け方)より一部抜粋
全国い産業連携協議会(畳の魅力)より一部抜粋
【畳材料卸売店 有限会社 高宗】

畳・和室のリフォーム 高宗
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